Azure リソースのあらゆるログを取込、保存、検索、分析を行う Azure Monitor ですが、「Basicプラン」と「Analyticsプラン」の2種類があり、それぞれの違いが気になったので調べてみました。
プランでデータ取込コスト、ログのクエリ機能、データ保持期間に違いあり
「Basicプラン」と「Analyticsプラン」の違いですが、Microsoft の公式ドキュメントの中でも紹介されています。
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公式ドキュメントにも書かれていますが、私なりに解釈した比較表です。
カテゴリ | Basicプラン | Analyticsプラン |
---|---|---|
データ取込コスト | 安い | 高い |
ログのクエリ(検索) | 基本的なクエリ機能のみ。クエリ料金が従量課金 | 全てのクエリ機能が利用可能。クエリ料金はかからない。 |
データ保持期間 | 8日間(8日間以上はアーカイブ) | 30日間から2年間(730日)で設定可能(730日以上はアーカイブ) |
Basicプランはログが8日間しか保持されず、クエリも基本的な機能しか使えない代わりに安価。Analyticsプランは保持期間が長く設定できて全クエリ機能が利用可能な代わりに取込費用は高めという違いがある感じですね。
クエリ機能の違いですが、Basicログに関しては下記のMS公式ドキュメントで紹介されていますが、単純なデータ取得用のクエリに限定されているみたいですね。
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このような機能差、価格差があるのでログの運用方針(何日間保持しておく必要があるのか?何日分をすぐに取り出せるようにしておく必要があるのか)や保管期間、予算などに応じてプランの使い分けを行った方がいいですね。
ちなみにLogのコストは取込費用だけでなく、保存、クエリ、エクスポート、アーカイブ、復元などの要素でも発生するのでご注意ください。詳しくはこちらに書かれています。
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Azure Advisor で Log Analytics のコスト最適化案を確認する
2024年1月22日のAzure更新情報で Azure Advisor と Azure Monitor Log Analytics Workspace の統合が提供されるようになったことが発表されました。
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これにより、Azure Advisor が Log Analytics の使用状況を分析してコスト最適化案を提案してくれるようになったそうです。今回紹介した基本プランへの変更も提案内容の一つとしてあるとのこと。
地味に意外とコストが嵩むログなのでコスト最適化にぴったりなアップデートだったと思います。今後さらに多くの推奨事項が増える予定とのことで注目の機能追加ですね。
ログデータプランの変更方法
ログデータプランの切り替え方法は公式ページにも紹介されていますのでそちらをご参照ください。
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ログのテーブルごとに変更ができて、基本ログをサポートするテーブルのみTable Planのセレクトボックスが使えるようですね。自分が触ってみた感じ基本プラン対応のテーブルが見つからなかった印象です。なにか他の設定値に影響受けてる可能性ありますかね?
是非、用途に応じて「Analytics Plan(分析プラン)」と「Basic Plan(基本プラン)」を切り分けてみてください。