御成門プログラマーの技術日記

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Azure予約購入コストはEAポータルの使用状況の詳細データには出てこないので Azure Portal から確認できます【Reservations・Reserved Instances】

Azureのインスタンスを予約購入することで割引価格でリソースを利用できる「Azure Reservations(予約購入・Reserved Instances)」ですが、EAポータル から使用状況詳細データに出力されないようです。今回のEAポータルの仕様について調べたことをまとめとこうと思います。

予約の購入金額はEAポータルの使用状況詳細には含まれない

以前EAポータル画面の機能紹介の記事でも紹介しましたが、EAポータルにある「レポート」→「使用状況のダウンロード」から各月ごとの使用状況の詳細をダウンロードすることができます。
onarimon.jp

このEAポータルからダウンロードした使用状況の明細にはAzureで予約購入した分のデータは出てきません。ちなみにAzureEAポータルの「使用状況の概要」で出ている請求料金の合計には予約購入した金額はちゃんと計算されているようです。そのため、明細の合計と請求金額に差異が発生します。EAポータルのAPI(Azure Enterprise REST API)を利用して取得したデータも同じく予約購入金額の明細は取得できないようです。

この現象ですが、Microsoft Supportの方に確認したところ、EAポータルの仕様のようなのでEAポータルの使用状況で予約購入のコスト明細を確認する方法は現在のところなさそうです。回避策ですが、これから紹介する方法なら明細を確認できそうです。

予約購入を含めた使用状況明細が欲しい場合は Azure Portal のコスト管理画面から出力できる

今年になってAzure Portal の 「コスト管理 + 請求(Cost Management and Billing)」からEAポータルで取得できる情報と同等のデータを取得したり管理できるようになりました。
azure.microsoft.com

Azure Portal の「コスト管理 + 請求」であれば予約購入の明細が出力されるみたいですね。

Azure Portal から使用状況詳細をダウンロードする方法

「コストの管理と請求」→「課金スコープ」のページに移動し、今回詳細をダウンロードしたい課金スコープに移動します。

「使用量 + 請求金額」に移動し、データを取得したい月のダウンロードリンクをクリックします。

「使用量と請求金額をダウンロードする」から使用状況詳細、 Marketplace ストアの請求料金、価格シート、残高と概要などのデータをダウンロードできます。各項目の「ドキュメントの準備」をクリックするとデータの準備処理が始まり、データをダウンロードする準備が完了すると「ドキュメントの準備」ボタンが「CSVのダウンロード」ボタンに変わります。

ダウンロードしたデータの明細には予約購入したコストのデータがあることが確認できます。
今までAzureコストの分析をEAポータルのAPIを使って独自に構築していましたが、今後はAzure Portal側のAPI(Azure Billing REST API)を使っていくことになりそうかなと思っています。

Azure Reservations(予約購入・Reserved Instances) の関連記事

Azure Reservations を購入・導入したときの話。
onarimon.jp

Azure Reservations の使用率が100%適用されなかったときの話です。
onarimon.jp

参考ページ

azure.microsoft.com

docs.microsoft.com