御成門プログラマーの技術日記

Microsoft AzureやAngularなどの技術情報を発信します。

2024年4月からのMicrosoft Azure の日本円価格改定について調べてみた

2024年4月の Microsoft Azure の価格改定について、調べたことをまとめておこうと思います。
(2024年2月29日)Microsoft からの発信された。価格改定情報の内容を反映しました。

2024年4月に価格改定!? クラウドサービス価格が20%の料金引き上げ!?

2023年12月6日、下記のようなニュースがマイクロソフトから公開されました。

日本マイクロソフト株式会社は、2024 年 4 月 1 日から、法人向けソフトウエアおよびクラウドサービスの価格を改定します。新価格は、日本円の為替変動に伴い、いずれも 20% の引き上げとなり、2024 年 4 月以降に適用されます。

マイクロソフトは、ソフトウエアおよびクラウドサービスについて、現地価格の影響を定期的に評価し、地域間の合理的な整合性を確保しています。今回の変更はその評価の結果により、価格を米ドル水準に近づけて調整した結果です。今後も、米ドルに対する為替変動を考慮し、年 2 回の定期的な価格評価の一環として、現地通貨建ての価格を調整する場合があります。

このアナウンスメントは、ハードウェア (Surface 等) またはコンシューマ向けに提供している Windows, Office および Microsoft 365 サービス等は対象としておりません。マイクロソフトの製品がリセラーを通じて販売される間接販売の場合、最終価格と販売通貨は引き続きリセラーによって決定されます。

法人向けソフトウエアおよびクラウドサービスの価格改定について - News Center Japanより引用。

まとめると、2023年4月1日より、日本円の為替変動に合わせた価格調整により一部を除くMicrosoft 製品 全体に20%の値上げが発生するということになります。つまり円安による影響ですね。実は2023年4月にも同じように価格改定が行われていて、Azure の日本円価格は15%値上げしたばかりだったのも記憶に新しいかなと思います。2023年4月の値上げについては下記の記事で紹介していますそちらをご参照ください。
onarimon.jp

マイナス調整が入っている国もあるので純粋な値上げではなく為替レートの調整

今回、他の国の調整率を見たところしっかり下がっている国も一つだけですがありました。ブラジルレアル(BRL)だけは7%安くなっています。そのことから、Azure全体の価格の値上げではなく、あくまで為替レートによる調整ということがわかるのでまだ今後も価格が下がる可能性もなくはないと思うので少し安心。

Consistent global pricing for the Microsoft Cloud - Storiesより引用。

(2024年2月29日更新)Azure の値上げ額は17.1%の値上げとアナウンスあり

2024年2月29日の早朝に Microsoft Azure を利用していてかつ、今回の日本円で請求されるアカウントをお持ちの方向けにAzure価格調整についてのメールが届きました。

2024年4月1日より、日本円(JPY)のAzureサービス価格は、米ドル(USD)水準により近づけて調整するため、17.1% の値上げを行います。この調整後も、日本円で購入されるお客様は Azureの提供価格に高い競争力があることを引き続きご承知頂けるかと存じます。
 
マイクロソフトは、マイクロソフトのクラウド価格を米ドル水準にグローバルに合わせる既存プロセスについて、明確かつ透明性のある手順を定めています。これにより、異なる地域や通貨をご利用のお客様が、現地通貨の米ドル(USD)に対する為替レートを反映した一貫性のある価格を受けられるようになります。

ということで2024年4月からのMicrosoft Azure の価格改定は17.1%の値上げとなったようです。
合わせて、契約ごとの影響範囲についてもメールには記載されていましたので、次の章で紹介していますのでそちらもご参照ください。

(2024年2月29日更新)2024年4月からのサービス価格改定の影響範囲について

ここからはMicrosoftから説明があったAzureサービス価格の値上げについての影響範囲を契約ごとに紹介します。

エンタープライズ契約(EA)またはエンタープライズサブスクリプション契約(EAS)、MPSA、サーバーおよびクラウド登録(SCE)

これらの契約で Azure を利用しているユーザーは、契約開始時点でのAzure価格でベースラインが決められていて、契約期間(1年または3年ごと)はベースラインを上回らない価格保護が適用されています。そのため、これらの契約では今回の値上げではベースラインまでの値上げとなります。 learn.microsoft.com
ただし、契約更新のタイミングでベースラインが見直されるため、今回の17.1%の値上げした価格でベースラインが見直されることになると思います。

但し、契約が満了して"延長期間"となっている場合は価格保護は効かないので、価格引き上げは2024年4月から適用されるようなのでご注意ください。

従量課金制のサブスクリプション(MOSP/Web-Direct)

従量課金サブスクリプションの場合、EA契約などと違って最低購入金額の要件がない代わりにベースラインの保護はないため、2024年4月より価格が改訂されます。日本円で購入している場合は価格がAzure.comに掲載されている米ドルの価格と同等になるとのことです。
そもそも米ドル建てだよって方は気にする必要はないですね。
azure.microsoft.com

Azure の クラウドソリューションプロバイダープログラム(CSP)

CSP の場合は 販売代理店のパートナーによって価格がどうなるか決定されるため、価格の変更はパートナーごとに変わります。従量課金と同じで為替ベース価格調整が毎月行われているかで影響が変わりそうです。詳しくは担当するパートナーにお問合せください。
azure.microsoft.com

Azure の新しいコマース (Microsoft 顧客契約)

Azure の新しいコマース価格は米ドル建てであり、今回の変更には影響ありません。

とのことです。こちらの契約については詳しくないので解説できないです。申し訳ございません。
詳しくはお問い合わせしてみてください。

こんなときだからこそ Azure コストの節約を考えよう

値段が上がってしまったときこそ、輝くAzureの節約術もあります。
本ブログでは、そんなAzureの節約サービスについていくつか紹介している記事もありますので是非、そちらをご参照ください。

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最後に

円安の影響で、日本の Azure ユーザーに対してはなかなかつらい価格改定となってしまいましたね。コスト管理者にとっては頭を悩ませる内容だと思います。こういうときだからこそ、無駄づかいしている部分や節約できる部分はないかを見直すいい機会として動いていく必要がありそうですね。